【コラム】ゾゾゾを通して見るホラーエンターテイメントの衰退と発展

【ゾゾゾ】
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おはようございます。

こんにちは。

そしてこんばんは、シノです(^^)

 

今回は本当に久しぶりの投稿です!

 

なんと前回の投稿は1年以上前…

本当に時間が建つのは

あっという間ですね。

今日は私の語彙力リハビリも兼ねて、

コラム的記事にお付き合い頂こうかな

と思います。

 

という事で今日のテーマはやっぱり!

先月末(2022年1月)に配信された

↓こちら も絶好調なゾゾゾさんについて。

『封印された真実_
信州観光ホテル最後のドキュメンタリー』

 

改めてゾゾゾさんの魅力を語りながら

これから先の【心霊】という

ジャンルの行方について、

私なりに考えを巡らせていきたいと

思います!!

 

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▼唯一無二のゾゾゾの異質さ

 

まず最初に
ゾゾゾが放つ他にはない異質さについて
触れていこうと思う。

周知の事と思うが、
ゾゾゾは2018年から活動している
『日本全国を網羅したホラーポータルサイトを作る』
という壮大な目的を掲げた
ホラーエンターテイメントチャンネルである。

 

「ホラー版○べログを作りたい」

 

そんなディレクターの野望を孕んで
スタートを切ったゾゾゾは、
短期的に動画更新を求められる
Youtube界においてはかなり異質な存在だ。

というのも…このチャンネル、
配信当時から〈全24話のシーズン制〉
貫き続けてきたのだ。

しかもその配信頻度は
海外ドラマの様には多くない。
2週間で新作が公開される事もあれば、
なんの告知もなしに1ヶ月以上
間が空く事もある。

そして、
一旦シーズンが幕引きになれば
新作公開は期待できない。

これはYoutubeの特性だけで考えると、
かなりリスクの高いスタンスである。

【心霊】というニッチな題材。
心霊スポットという
オリジナリティを発揮しにくい撮影場所__。

この事実は、
通りがかりの視聴者からしてみれば
(また○○※場所の動画か……。)
そんな風に、
どうやっても同ジャンルの他チャンネルと
似通ったイメージを抱いてしまうのだ。

もし仮に一度動画を再生し気に入って
チャンネル登録までしたとしても、
頻繁に新作を配信している
ある意味“活きのいいチャンネル”と比べると、
ゾゾゾの動画数と更新頻度の少なさは
一定数の視聴者の熱を簡単に奪ってしまう。

ではここで、
ゾゾゾのメインチャンネルに絞って
現在のデータを載せてみよう。

 

登録:    2018年5月24日
視聴回数:  126,794,609回
動画数:   54本

 

3年を費やし制作した動画は
たったの54本。

にもかかわらず、
その再生回数はなぜか
ゆうに1億2000万回を越えている__。

細かく見れば、
ほとんどの動画が100万~200万再生されており、
全54本中20本以上が300万再生を超えている。

これを【異質】と言わずしてなんと言うだろう。

これほどまでに人気を博した【ゾゾゾ】には
一体どんな魅力があるというのだろうか__。

 

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▼ゾゾゾに散見される類まれなるオリジナリティ

 

ここでは、
心霊スポットの探索をメインとした
ホラーエンタメチャンネルにもかかわらず、
2022年2月時点で75万人もの登録者を抱える
ゾゾゾのその人気の理由を探っていこうと思う。

ゾゾゾのファンが一番に挙げる
人気の理由といえば、
やはりその豊かなキャラクターだろう。

メインパーソナリティとして
番組の看板キャラクターの地位を
確立させている愛され系
『落合さん』
ディレクターとして画角の外から
抜群の存在感を放つ圧倒的司令塔
『皆口くん』
表現力と語彙の豊かさから
抒情的にレポートする個性派スペシャルゲスト
『しょーちゃん』
霊媒体質にして噛み体質でもある
スケジュール管理ベタな癒し系
『まーくん』
飄々としつつ
ふとした時に投げ込む言葉が秀逸な
年齢不詳ベイビーフェイス
『山本さん』

そしてサポートスタッフにもかかわらず
安定した情緒で平然と心霊スポットを踏破する
『たける君』

こうしてみると一切まとまりのなさそうな
ゾゾゾメンバー。

だが彼らが一歩心霊スポットに踏み出すと、
それぞれの強烈な個は
絶妙な色合いを持って群となる。

騒がず壊さず。
その場のじっとりとした恐怖を
生々しく視聴者へ届けながら、
要所にくすりと出来る笑いを
潜ませていく__。

それはまさに
良質なエンターテイメント
他ならない。

彼らの動画は、
どこまでも品を失わず
常に常識と非常識の境界を
まるで綱渡りの如く
行ったり来たりするのだ。

そしてそのスリルと笑いには強い依存性があり、
老若男女を問わず人によっては一瞬で……
まさに取り憑つかれた様に
ファンになってしまうのだ。

ホラーエンターテイメントにもかかわらず
これだけの再生回数を刻めるのには、
そんな純粋で単純な理由があったようだ。

 

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▼動画を番組へと昇華させたクオリティ

 

とはいえゾゾゾというチャンネルは
キャラクターだけで持っている
コンテンツではない。

そこには、
元来の心霊マニアをも唸らせる
特筆すべきセンスとクオリティが
備わっている。

特に、各シーンにおいて
快適な域を保って添えられるSE(効果音)
センス良く差しこまれる映像効果と字幕
これらの技術はもはやプロによるものであると
言い切ってもいい。

かつての…
ブラウン管の時代に引けを取らない
情緒的で印象的な手法は、
古き良き心霊番組を想起させるのだ。

その点においては、
ゾゾゾは恐らく他チャンネルと隔絶した
独自のレトロなフィールドを開拓しており、
ごく自然に〈動画〉ではない
<番組>を成り立たせている。

今やテレビでは見る影もない
『心霊番組』の神髄を、
ゾゾゾはYoutubeという空間で
確実に受け継いでいるという事だ。

それこそが、
老若男女を虜にする秘訣
なのかも知れない__。

 

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▼テレビで衰退した『心霊番組』が発展を遂げた今、その危うさ。

 

最後に。

 

ゾゾゾを含めた心霊系と称される
ジャンルについて、
少し語っておく事にする。

そもそも古くから夏の風物詩
として語られてきた
怪談話や恐怖体験の多くは、
言い方は違えど
【エンターテイメント】
の部類であったように思う。

私の知る限り。

数十年前__、
分厚く重いテレビの中で
いかにもという様に
眉をひそめた人々が語る
恐怖の一部始終は、
真偽を問う必要のないものだった。

それらは純粋に
不可思議な寒気と恐怖を楽しむ
娯楽に過ぎなかったと思う。

だが、
いつの間にかその娯楽に
『現実』や『事実』という様な
無機質な火薬が
放り込まれるようになった。

 

「起こるはずがない」
「嘘に決まってる」
「科学的に証明しろ」

 

そんな声が増えるにつれ
剥がさなくてもいいものが剥がされ、
見たくなかった物を見せつけられる
事が増えていった。

そうしてホラーエンターテイメントは
テレビの世界で衰退していった。

この流れと残り火は今もなおYoutube上で
燻ぶっている。

テレビという不特定多数の目から逃れ
《視聴者が志向を反映できる》
Youtubeという環境に身を移してからも、
悲しいかな心霊番組は無機質な声と
向き合わなくてはならないようなのだ。

誠に残念なことである。

かつて感じた純粋な寒気や動悸を求め
いくらかの自由を手に動画を選んでもなお、
そこでは《ホントかウソか》を
論じていたりする。

《ホントかウソか》ではなく、
《自分が楽しいか楽しくないか》
で判断する事は出来ないだろうか。

他の誰も関係ない自分の感性で、
ものを楽しむ事は出来ないだろうか。

そこに金銭が絡むからか?
あるいは、
騙された哀しみや怒りを
拭いきれないからか?

今のYoutubeには、
楽しむ事を忘れた者が多過ぎる__。
そんな気がしてならない。

思い出して欲しい。
知って欲しい。

テレビの前で、
家族や仲のいい友達と。
あるいはこっそり一人で。

身も凍る恐怖を見聞きした時の高揚感を。
あの時感じた、
見た事も会った事もない
他人の事など関係ない
純粋な興奮を。

エンターテイメントは、
いつ誰にでも自由に真っ直ぐに
開かれている。

私達はいつだって
それを楽しむ“個”であれば
いいのだ__。

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