【みんなで綴る百物語】~弐の灯り~

企画
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さぁさぁ__、

ひとつめの灯りを

吹き消したなら

すぐに次を灯さないとねぇ。

 

いいかい?

 

ここからは、

あたしの話をひとつ聞く毎に

目の前のろうそくを

あんたが吹き消していくんだよ?

 

もしもあたしの話に飽きたなら、

ひとこと声を掛けておくれ。

 

すぐに帰りの道を

教えてやるからさ。

 

……でもここだけの話、

出来るだけ多くのろうそくを

吹き消して行った方が

身の為だよ。

 

無事に元の住処に

戻りたいのなら…ね。

 

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▼《弐の灯り》:彼女を待っていたモノは__。

私、今でも後悔してる。

 

あんな事、

なんでしたんだろうって

ホントに自分が信じらんない…。

 

『若気の至り』…だっけ、

そんな感じだったのは確か。

 

だって今から

20年も前の事だからさ。

 

その頃の私には、

悪友…って言うか…

気の合う遊び友達が3人いて、

いつも4人で過ごしてたの。

 

その日も4人で、

S市にあるめっちゃデカイ霊園に

肝試しに行く事になってさ…。

 

でもその霊園自体が

有名な心霊スポットって訳じゃなくて、

正直どこにでもある墓地って

イメージだった…

多分みんなそうだったと思う。

 

でもさ、

いざ入ってみると…

やっぱりすごく怖いの。

 

明かりも少ないし…

なんの音もしない__。

 

ただ、ぼんやりと…

墓石の影が立ち並んでるだけ。

 

最初は、

それなりに茶化してみたり

怖がる仲間をからかったり

してたんだけど、

段々みんな口数が

少なくなっていったの。

 

そんな時にね、

一人が震える声で小さく呟いた。

 

「アレ__、なんだ?」

 

3人が恐る恐る

その子が指し出した指の先を

辿ってみたら……

 

古ぼけたお墓の前で

小さな灯りがユラユラしてたの。

 

「なに?なんなの!」
「…もしかして、ろうそくか?」
「近付いて…みる?」
「き…きっと、
お参りに来た誰かが
消し忘れただけだよ…。」

 

みんな好き勝手話してたけど、

自分達にそう言い聞かせてた

だけだと思う。

 

少なくとも、

私はそうだった。

 

その後、4人でゆっくり

その灯りの近くに寄ってみて

ホッとした。

 

ホントにろうそくだったから。

 

だって、

人魂だったらどうしようかと

思ってたんだもん。

 

でも4人とも

ホッとしたのは一瞬だけ。

 

だってさ、

肝試しをする様な時間に

灯されているろうそくなんて…

ある訳ないじゃん?

 

それで、

かろうじて視線を上げた1人が

『見た』んだ。

 

お墓に書かれた名前を__。

 

「…え?
ここ、おまえん家の墓?」

 

3人の視線が一斉に

1人の女子に向いた。

 

「違う…違うよッッ…!!」

 

そう…みんな分かってた、

【違う】って。

 

でも聞かずには

いられなかったの。

 

だって偶然にしては

出来過ぎてるでしょ?

 

たまたまその場所に肝試しに来た

彼女と同じ名字のお墓にだけ…

 

ポツンとろうそくの灯りが

揺れてるなんてさ…。

 

それで、

その子が私達に背を向けて

悲鳴を上げながら

走っていくのと同時に、

私達も一斉に走り出した。

 

そう言えば…

逃げる途中で足がもつれて

転びそうになった私は、

容赦なく置いて行かれたんだっけ。

 

__懐かしいなぁ。

 

言っとくけど、

その子の名字は

『山田』とか『鈴木』みたいな

よくある感じのものじゃなくて、

どっちかって言えば

珍しい名字だったんだよ?

 

そんな名字のお墓自体を

見つけちゃった事も

すごく怖かったし、

偶然とも思えなかった

んだよね。

 

まるで、

あの子を待ってたみたい

……でさ。

 

そんな事があった少し後、

私達は段々…

受験とか就職とか

そんな感じの事を

考えるようになって、

 

いつの間にか

会わなくなっていった。

 

みんな、

どうしてるのかなぁ__。

 

 

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▼結び

 

この話を聞かせてくれた娘は、

最後はガタガタと

震えちまってたよ。

 

さすがのあたしも

何度か

「大丈夫かい」

って声を掛けたんだけど……

 

娘はもうあたしを見ちゃあ

いなかった。

 

目がユラユラと

泳いじまっていてさ、

そうだね…

丁度__、

ろうそくの灯り

みたいだったよ。

 

あの娘は…

ここへ来た時には

もう手遅れだった。

 

なんせ、

見た目は参、四拾…

ってとこだったのに、

話し方がまるで釣り合って

いなかったからさ。

 

きっと魂だけが

恐怖を味わったあの時に

戻っちまっていた

んだろうよ。

 

その後どうなったか__、

それはあたしの預かり知らぬ事さ。

 

だって、娘は…

あんたの後ろの襖の奥へ、

引きずり込まれて

逝っちまったからねぇ__。

 

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※画像引用元
YOU_KAZさんによる写真ACからの写真

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